「足は第二の心臓」と言われるように、歩行時のポンプ作用によって血流を促す大切なものです。楽歩堂では「足元から健康を考える」をモットーに、履くことによって健康を促進する靴、体に優しい履きやすい靴を作成、販売しています。
楽歩堂の靴の多くは、アッパーにもライニング(裏地)にも革を使って作られています。天然素材の革は吸湿性に優れ、多量の汗をかく靴の素材に最適です。また革は摩擦にも強く、お手入れをすれば非常に長持ちするため、昔から靴の材料として用いられてきました。
靴のお手入れ
革靴は履いているうちに汚れや古い靴墨などで汚れが蓄積していき、放っておくと栄養分がなくなり、色も褪せて艶がなくなりどんどん劣化していきます。
上質なシューケア用品を使い、定期的なお手入れをすることにより、靴を常にきれいな状態に保ち、長持ちさせることができます。
今回は、楽歩堂高崎本店の関口店長に、革靴のお手入れの仕方をレクチャーしてもらいました。
靴のお手入れというと少し面倒なイメージがあるかもしれませんが、教えてもらった方法はとてもシンプルですので、ぜひ皆さんも実践してみてください。慣れればすぐに磨き終わりますよ!
革靴のお手入れに必要な道具
1.馬毛ブラシ(ホコリ落とし用と磨き用と2つ用意してください)
2.靴用クリーナー
4.防水スプレー
5.シューキーパー
お手入れの方法
Process 1. ブラッシング
まず、靴紐の間やタンなどにもホコリが溜まりやすいので、靴紐は全て外しておきましょう。
ホコリ落とし用のブラシで靴全体をブラッシングします。シワの部分はホコリが溜まりやすいので、シワ目に沿ってブラシをかけます。また縫い目や靴のフチも丁寧にホコリを落としましょう。
Process 2. 汚れ落とし
靴クリーナーで汚れと前のクリームなどを落とします。靴クリーナーはリキッドタイプ、ペーストタイプ、スプレータイプなど色々ありますが、ムースタイプのシューボーイズ『コンビ・ケア・フォーム』が使いやすくておすすめです。
『コンビ・ケア・フォーム』をよく振ってウエスやスポンジにピンポン玉くらいの泡を出し、アッパー〜ソールの順に泡を広げ、その後円を描くように拭き上げていきます。泡がなくなれば汚れ落としは完了です。
ポイント!
靴のケアには汚れ落としが非常に重要です!
汚れ落としをしないで靴クリームを塗っていくと、革の表面にクリームの層が蓄積されます。革をクリームが覆ってしまうと、革が呼吸できなくなり、蒸れやひび割れの原因となります。また風合いが悪くなり、艶もなくなり汚れた感じになってきます。
これはお化粧と同じと考えてください。皆さん、お出かけ前にメイクをして、帰宅時や入浴時、就寝前などにはクレンジングでメイクを落とすと思います。メイクを落とさずに翌朝その上から新たなメイクをすれば、どんどん化粧が重なって大変なことになると思います。
靴もお肌と同じなのです。きちんと前のメイクを落とし、化粧水で潤いを与えてからファンデーションを塗り、美しい状態でお出かけしましょう。
Process 3. 補色・栄養補給
チューブタイプのシューボーイズ『レザー・クリーム』は、先端にスポンジが付いているので、そのまま補色ができるのでおすすめ。少量ずつクリームを塗って、先端のスポンジでまんべんなく革に広げましょう。革に栄養と色を与え、艶が出ます。
補色クリームは靴の色に合ったものをお選びください。同系色か、やや薄い色を選びましょう。無色はどんな革にも栄養補給できます。
※変色がないか、目立たない部分で試してからお使いください。
栄養補給剤と靴墨と別々に塗布してもOKですが、シューボーイズ『レザー・クリーム』は補色と栄養補給が一度にできるので、手軽で便利。
Process 4. 仕上げのブラッシング
クリームが乾いたら、仕上げ用の馬毛ブラシで磨き上げます。仕上げのブラッシングをすることにより、余分なクリームを落とし均一に伸ばします。またブラッシング時の熱で革に艶が出ます。
Process 5. 防水
最後にシューボーイズの強力防水スプレー『パーフェクト・プロテクト』を使うことで、水濡れや油汚れから大切な靴を守ります。
『パーフェクト・プロテクト』を20cm程度話した場所から靴全体にスプレーし、布でまんべんなく優しく広げます。乾いたらきれいな布で乾拭きすれば完成です。
一般的な防水スプレーは自然に分解されにくいPFC(過フッ素化合物類)という物質が膨れ、環境や人体に有害と言われています。『パーフェクト・プロテクト』はPFCを使わない、環境にも人体にもやさしい防水スプレーです。
また、エアゾール式の防水スプレーに比べムラなく塗れますので、無駄なく使えて経済的です。
補足
楽歩堂の靴にはファスナーが付いているタイプのものもたくさんあります。ファスナーも劣化してくると滑りが悪くなったり、固まってしまう場合もあります。たまに歯ブラシなどでファスナーの歯の部分のホコリを取り、潤滑油をさすと動きがスムーズになります。スプレー式の潤滑油は革につかないよう布に含ませてから塗布しましょう。
最初はちょっと手間取るかもしれませんが、慣れてくれば10分程で磨けると思います。
お手入れ後に
お手入れが終わったら、シューキーパーを入れてしまっておきましょう。シューキーパーを使うことにより型崩れを防ぎ、大切な靴を長持ちさせます。また多くのシューキーパーは木製なので、除湿や脱臭の効果もあります。
お手入れの頻度
特に決まりはありませんが、6〜8回くらい履いたらお手入れをすると、靴を美しく長持ちさせることができるでしょう。毎日履く靴でしたら週に1回ケアしましょう。
普段のお手入れ
お出かけ時や帰宅時などに、仕上げ用のブラシでササッとブラッシングすることにより、靴を美しく保ちます。
仕上げ用のブラシには適度に靴クリームが馴染んでいますので、ホコリを取ると同時に艶も出してくれるので一石二鳥。
手間なくできますので、是非実践してみてください。
革靴を長持ちさせるために
湿気は革靴の大敵!
革靴の一番の大敵は、なんと言っても湿気です。人の足は一日にコップ一杯分の汗をかくといいます。革は吸湿性に優れていますが、乾きにくい素材です。帰ってきたらすぐに靴箱にしまってしまうと雑菌やカビが繁殖し、革の劣化や匂いの原因になりますので、速やかに乾燥させましょう。中敷きが取れる素材でしたら、外に出すだけでも乾きやすくなります。
暑い時期にたくさん汗を書いたり、雨で濡れてしまった時は靴の中に新聞紙を入れたり、扇風機の風を当てるのも効果的。また、靴用の乾燥剤も売っているので、活用してみるのも良いでしょう。乾かしたあとはお手入れをして、しっかり栄養を与えてください。
ローテーションして靴を休ませる
毎日同じ靴を履き続けると、常に湿気がたまり劣化が早まります。お気に入りの靴を長く履くためにも、1日履いたら1日から2日休ませましょう。2〜3足をローテーションで履くのが理想的です。
まとめ
靴を長持ちさせるポイントは
- 定期的なお手入れで靴が長持ち
- お出かけ前、帰宅時にササッとブラッシング
- 履いたらしっかり乾燥させる
- 毎日履かずにローテーションする
革は非常に長持ちする素材ですので、きちんとお手入れすれば長く愛用することができます。自分でお手入れすることにより、お気に入りの靴にさらに愛着が湧いてくると思います。
ぜひ、定期的なお手入れをしてみてくださいね。
※参考:今回の靴
楽歩堂高崎本店スタッフ、中澤さん愛用の楽歩堂オリジナル『OKTO(オイルブルー)』です。履き込んでとてもいい風合いになっています。この風合いの変化も革の魅力。
特に細足の方におすすめのスマートなシューズです。鮮やかなカラーバリエーションも魅力。
※ドイツのシューケアブランド、シューボーイズのケア用品は、日本では楽歩堂のみでお買い求めいただけます。環境にも人体にも優しい、品質の良さが特徴です。
■楽歩堂オフィシャルサイトはこちらから(トップページから店舗情報もご覧いただけます)
https://www.rakuhodou.com/
■楽歩堂 e-shop(通販サイト)はこちらから
https://eshop.rakuhodou.com/